君が僕らを悪魔と呼んだ頃の最終話をやっと見れました。
序盤から結構非現実的なレベルでのヘビーな話で、終わり方どうなるんだろうなーと思っていましたが、思ったよりもラブストーリーで、かつ綺麗な終わり方をしたことで、作風が色濃くでている作品だと思います。
さて、どんな終わり方をしたのか、最終話前後の話を見直しつつ、結末についての感想を述べていきます。
※個人の感想です。異論は受け付けます
緑はユースケの絵を描き個展を開き、過去に関係のあった人間たちを呼びます
そこで被害にあった「会澤」「シュウ」はユースケに全く似ていないと全否定をする
しかしその発言で緑は逆に喜ぶ、会澤はユースケは兄弟たちと過ごしていた時間は罪を忘れて心底笑っていた瞬間もあったんじゃないかと言う
中では、一ノ瀬たちが泣いて動けなくなっている
ユースケが亡くなってから三兄弟はたくさんの人に善良な人間だったと訴えたが、世間は認めてくれなかった。むしろ、兄弟たちは悪魔の仲間だと弾圧した
だからこそありのままの緑は描いたのだそう
屈託無い笑顔のユースケと肩車される緑の姿を見て、ユースケはどんな人間に見えるだろうか
悪魔か?それとも善良な人間か?
答えはない、ユースケが傷つけた人たちからしてみれば、やはり「悪魔」というイメージは変わらないのだと思う
しかし、過去の罪を背負い善良でいきたユースケに救われた人もいた。彼がいてくれてよかったと思う人もいた。
あなたが私達を悪魔と呼んだ頃
私たちは幸せだったと緑はいう
ここで伏線回収!
君が僕らを悪魔と呼んだ頃
という絵のタイトルが付いています
ユースケの絵を見て、ユースケに対してどう思うのか、全ての意見を尊重する、ただし、感じて考えることをやめないでほしい。一片だけをみてユースケを判断しないでほしい、違ったユースケもいたのだから。
その思いを伝えたくて、言葉ではなく、絵という形をとって、緑は活動している。
個人的にはエピローグよりも、その前の米村vsユースケのくだりが一番面白かったです。
結局米村は雑になっていき、ボロが出て、バレ、成敗されそうになる寸前まではいきます
追い詰めるフリーライターの恩田、ユースケ、会澤だが、ユースケは手を下さない
米村的には、真の悪役であるユースケに成敗されたかったのが、自分は直接被害がないので、恩田にどうするかを託すという
切れた米村は銃弾を放ちユースケに当たってしまう
ユースケは大量に血を流し死を悟る
これまで犯してきた罪につぐなうために生きてきた10年、その罪を背負うことが死ぬことではなく、善良に生きていくことだと思い、そんな迷うユースケを受け止めてくれる女性や家族がやっとできそうだ
そんな時に、何の意味もない無関係の男の銃で、誰を助けることもできずに死ぬ
自分が過去にした罪を見て、啓発された男の銃で、意味もなく死ぬ
しかも、やっとわだかまりが解けて、少しだけ仲良くやっていけるかもしれないという瞬間に
絶望に落とされる
これならば早く殺してしまえばよかったのに。とユースケは神を恨む
当初から追ってはいたのですが、結末を迎えると少し寂しいですね。主人公が記憶を取り戻していき、どういう結末になるのかーって思っていたのですが、まさかあっさり死ぬとは。とは思いました。
ヒューマンドラマにしては、かなりありえない!設定ではあるのですが、だからこその引き込まれ方をするというか、カタルシス!って感じですね。
さの隆さん次回作の「君が獣になる前に」もタイトルが最終話で回収される気がするから楽しみです
アイキャッチ 引用 :君が僕らを悪魔と呼んだ頃 1巻 講談社